あのピアニスト、Keith Jarrettのなんとフォークの作品。楽器はほぼ自分でこなし、歌も唄っているそう。すごく昔に聴いた気がするんだが失念、先日たまたま聴いてこれはいいなと思い紹介。Keith Jarrett自体最近あまり聴いていなかったんだけど、また聴いてみるかなと図書館で借りたりしているところ。
2020年08月09日
「パラサイト 半地下の家族」 、下高井戸シネマでボン・ジュノ監督の特集があるので、その際に観ようと思っていたら相方さんがBlu-Rayを借りてきていた。娯楽映画のようにテンポよく進みながら、あれよあれよとシリアスな状況へとなだれ落ちて一気に観てしまった。
ボン・ジュノ監督の作品は「グエムル −漢江の怪物−」 を以前観て、突拍子もない設定の中にSF的要素も家族劇も韓国の歴史的・社会的状況も放り込んでいながらアクションとしてまとまっていて、大変面白かったのを覚えている(新型コロナ下で観直すと、予言めいた場面もある)。自分が観るのはこの作品が二作目。
「パラサイト」の導入、男女兄妹と両親の4人家族が住む半地下の部屋で、外から入る無料のWi-Fi電波が受信できる場所をスマホを手に持ちながら部屋中を探す。この件りでこの生活がパラサイト(寄生)なのかな?と思わせながら、長男が学歴を偽って友人の代理で富豪一家の長女の家庭教師を始めたことをきっかけに、半地下家族があれよあれよ、妹は長男の美術の家庭教師、父は運転手、母は家政婦と、富豪一家に「パラサイト」していく。バイタリティある半地下家族の描写にやや皮肉めいた笑いを込めながら進行する前半で、一気に引き込まれる。
職を得ることさえ難しいような社会状況の下、家族全員がその素姓を偽りながら富豪一家のもとで高給の仕事にありつけたものの、富豪一家が外出した豪邸での酒盛りと、そこに訪れた前任の家政婦が明かす豪邸の秘密から、半地下家族の運命は大きく動いていく…。
「パラサイト」と「グエムル」、結構似ている映画だと思った。家族を中心に置きながら韓国の社会状況を描いている点。いずれも詐欺や怪物という表立ったテーマを持ちながらも、一方で貧しい家族とそれを襲う危機的状況の話である。また、「パラサイト」では「グエムル」ほど明らさまではないが、ハングルの中に嫌味ったらしく英語を混ぜて話す富豪一家の両親や、インディアン遊びに興ずる富豪一家の長男など、韓国の社会状況の裏側にべったりとくっつくアメリカの影を見せている。
しかし何よりも「パラサイト」「グエムル」ともに、大雨の場面が印象的だ。いずれもストーリーの大きなターニングポイントで大雨が降る(貧民街の雨、漢江の雨)。そして水の流れつく場所が舞台であり、また、いずれも終盤での殺傷に刺すものが使われる(「パラサイト」は包丁とバーベキューの串、「グエムル 」はアーチェリーの矢)という点も共通している。他の作品でも同じなのだろうか。気になるところ。ただ、「パラサイト」の方が予算もあるからか(?)、全体的に落ち着いた演出になっている気がする。いずれもソン・ガンホのどんどん変わっていく顔が良い。
「パラサイト」の前年にカンヌのパルムドールを受賞した「万引き家族」も、社会的貧困、家族、詐欺など重なるテーマを描いていた。ドキュメンタリー調で撮られた「万引き家族」よりも「パラサイト」の方がいかにも劇映画然としているのに、より現実に近い熱を感じたのは「パラサイト」だった。半地下の窓に注がれる立ち小便や、トイレから吹き出す下水、そして「臭い」がそう感じさせたのだろうか。
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今日のオススメ
Bottom Of Tokyo – Wool & The Pants
最近の日本、男性主体のバンドは行儀良いのばかりであまり興味が湧くものがなかったのだけど、このバンドは来た! やばい! だいぶ前から話題になっているらしいけど。この曲、スライみたいなくぐもった音と少ない音(けどカウベルは有り!)、ファンキーなリズム、独特の言い回しや節回しの唄でおっ!と思ったけど、「たんぽぽだ/食べちゃおう」って歌詞でやられた。たまに俺も食いたくなる(小便がかかってそうだから食わないけど)。Wool In The Pool というアルバムに入っている。バンド名はKool & The Gang 、アルバム名はHolger Czukay のCool in the Pool か、ナメてて最高。ギターのアルペジオと唄の雰囲気が混ざり合ってどこかフィッシュマンズにも似たじゃがたらのカバーなど他の曲もいい。次のアルバムでバンドサウンドに行くのか、サンプリング主体で行くのかも楽しみ。Ele-King のサイト にインタビューあり、面白い。
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2020年08月04日
時間がありすぎて、ちょっとの仕事と昼寝以外の時間は手を動かしてばかりいる。ていねいな暮らしなんぞ求めているわけでもない。
上の写真は金継ぎ。6月ぐらいからスタートして、塗って削っては乾かしを繰り返し、先週ようやく終了。ついつい漆を厚塗りにしてしまい、そこが乾くとシワシワになってしまう。粉を載せる時にも、ごくごく薄く塗らないとやはり乾いた後にシワシワに。次回は気をつけたい。どれほど長持ちするだろうか。
やってみてわかったが、かぶれやすい体質のようで、特に漆が肌に触れていないような時にも腕などがかぶれてしまう(自分の場合、梅雨や夏は汗疹のように肌の弱い部分からかぶれるようだ)。両親ともに肌が強くない体質だったので、それを見事に受け継いでるんだなと思う。
そして昨日は遅めの梅雨明けの後、なんとか暦通りに迎えた土用晴れということで、梅雨前に仕込んだ梅干しをようやく天日の下に。生まれて初めての梅干し。もともとは団地に生えている梅の木の実を拾い、ちょっとだけ梅酒を作るつもりが、好奇心なのか新型コロナ暇がそうさせたのか、梅干し作りにまで手を出してしまった。
団地で拾った梅は小瓶で早めに漬け始めたため、やや長く漬け過ぎたのか、干したものを裏返すと、干し網にくっついてわずかながら破れてしまう(だから竹ザルがよいのか?)。その後に生協で購入した三重県産の南高梅は、もみじその量がやや少なかったようでオレンジ色っぽくなってしまった。けど干しているうちにいい色になってきた。こちらは固さはちょうど良い。
明日まで天日干し。自分が読んだレシピでは初日は天日干し、二日目以降は夜露にも晒すとあった。明日まで干して、そしてまた容器に戻して数ヶ月熟成。見た目はぷっくりとしてて、市販ならちょっと高級なものに近い見かけで美味しそうに見えるけど、さて味はどうなのか。楽しみだ。
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今日のオススメ
Atlantic Oscillations – Quantic
昨年出たクァンティックのアルバム、Atlantic Oscillations のタイトル曲。本当はこの曲の1つ前に入っているアリス・ラッセルをフィーチャーした曲を取り上げたかったけど、なぜかタイトルを原題で入力するとエラーが…なんでこの曲を(この曲も、目立つ展開がないのになんか聴き続けられるいい曲ですが)。ちなみにその曲(カタカナだと「ナウ・オア・ネヴァー」)、アリス・ラッセルの唄、Bah Sambaからずっと耳にしてきたが、この曲の唄がかなりいい。最近改めてフェアポート・コンベンションなんかを聞いてるけど、なんかサンディ・デニーの歌唱のような雰囲気を感じさせる。ソロアルバム聴いたことないので聴いてみたい。このアルバム、SNSでちょい書いたけど、一聴地味かと思いきや何度聴いてもかなり楽しめるアルバム。アリスをはじめとしたフィーチャリングヴォーカルの唄もいいし、ウィル・ホランド本人の唄もいい。四つ打ちを基調としているけど、生ドラムの柔らかめの音色と、シンセの鮮やかな音色の対比が面白い。
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